うどんが消化に良い理由とは?消化吸収を高めるポイントも紹介

病気にかかったときや食欲が落ちているときの食事は、胃腸に負担をかけにくいうどんがおすすめです。しかし、麺料理は他にもさまざまなものがありますが、中でもうどんが消化に良いとされるのはなぜでしょうか。本記事では、うどんが消化に良い理由と、消化吸収を高めるポイントを解説します。
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うどんが消化に良い理由
うどんが消化に良いとされる理由には、以下の2つが挙げられます。
- 消化に時間がかからない炭水化物が多いから
- 食物繊維量が少ないから
消化に時間がかからない炭水化物が多いから
私たちが身体を動かすために必要なエネルギーの源となるのが、たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素です。このうち、脂質は消化に最も時間を要するため、身体に負担をかけてしまいます。たんぱく質も体調が悪い時は分解速度が落ちるため、おすすめできません。
一方、炭水化物は最も消化が早く、身体に負担をかけずにエネルギー補給ができます。うどんは脂質とタンパク質の含有量が少なく、炭水化物を多く含むため消化に良い食べ物といわれているのです。
食物繊維量が少ないから
消化の早さは、食物繊維の量も大きく関係しています。体に入った食べ物は、消化酵素で分解されて腸で吸収されますが、食物繊維は人が持つ消化酵素では分解できず、腸までそのまま届きます。食物繊維は栄養素の吸収速度を緩やかにして、食後の血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールや有害物質を吸着して便と共に体外に排出したりと、さまざまなメリットがあります。
しかし、胃腸に負担をかけたくない場合は、食物繊維を多く含む食品は避けるべきです。うどんは食物繊維量が少ないため、身体に負担をかけずに食べることができます。
うどんの消化吸収を高めるポイント
うどんの消化吸収をより高めるポイントは、以下の5つです。
- 温かいメニューにする
- 細麺を選ぶ
- 煮込んで柔らかくする
- よく噛んで食べる
- 脂質・食物繊維が多いトッピングは避ける
温かいメニューにする
うどんは温かいメニューと冷たいメニューがあります。冷たいうどんはのど越しが良く、夏バテなどで食欲が落ちている時も食べやすいメニューです。しかし、冷たい食べ物は胃腸を冷やし、消化力の低下や胃もたれ、便秘や下痢などの不調を引き起こすことがあります。そのため、体調が悪い時や胃腸が弱っている時は、温かいうどんを食べるようにしましょう。
細麺を選ぶ
うどんは消化が早い食品ですが、太くコシのある麺は、消化に時間がかかってしまいます。消化吸収を高めたい時は、稲庭うどんなど細く柔らかい麺を選びましょう。
煮込んで柔らかくする
うどんの消化吸収を高めるには、麺をしっかり煮込んで、芯まで柔らかくすることも大切です。箸でつまんだ際に、簡単にちぎれるほどクタクタになるまで煮込むのがおすすめです。
よく噛んで食べる
うどんを素早く消化吸収するには、よく噛んで食べることも意識しましょう。よく噛むことでうどんが細かくなり、消化されやすくなります。また、唾液に含まれる消化酵素によって、うどんのでんぷんが分解されて吸収の効率も高まります。
脂質・食物繊維が多いトッピングは避ける
うどんのトッピングには、天ぷらや野菜、海藻類などさまざまなものがあります。どれもうどんの美味しさを引き立ててくれるものですが、胃腸に負担をかけたくない時は、消化が悪い脂質や食物繊維が多いトッピングは避けましょう。
消化に良いおすすめうどんメニュー
消化に良いおすすめのうどんメニューは以下の4つです。
- 野菜煮込みうどん
- かきたまうどん
- 鶏だしうどん
- 味噌煮込みうどん
野菜煮込みうどん
野菜と共に、うどんを柔らかくなるまで煮込んだ「野菜煮込みうどん」は、野菜の栄養素がたっぷり含まれているので、風邪を引いた時におすすめです。ただし、食物繊維が多い野菜は消化の妨げとなるので、大根、かぶ、キャベツ、ほうれん草、白菜など、食物繊維が比較的少なく、消化の良いものを選ぶようにしましょう。
かきたまうどん
卵は消化が良い上に、たんぱく質やビタミンなどさまざまな栄養素を豊富に含みます。免疫が下がっている時は生卵は避けた方が良いので、うどんに入れる際はかきたまにするのがおすすめです。
鶏だしうどん
胃腸の調子が悪い時は、消化の悪い肉類はなるべく避けた方が良いとされますが、うどんだけでは必要な栄養素を摂れません。鶏むね肉やささみなど、脂質が少ない肉は消化の妨げになりにくいので、トッピングして栄養バランスを整えましょう。
味噌煮込みうどん
発酵食品である味噌は、腸内環境を整える効果が期待できます。また、ビタミンやミネラルも豊富に含まれているため、栄養を摂りたい時におすすめです。
消化に良いうどんで体に優しい食事を心がけよう
うどんは糖質量が多く食物繊維量が少ないため、消化吸収に良い食品です。胃腸を労わりたい時は、柔らかく煮込んだうどんで体に優しい食事を心がけましょう。ただし、うどんだけでは栄養が偏ってしまうので、食物繊維が少ない野菜や、脂質の少ない肉類、豊富な栄養を含む卵などをトッピングして、バランスを整えることも意識しましょう。