冷凍食品は未開封なら再冷凍できる?食中毒の危険や日持ちするか解説
冷凍食品の解凍後は、そのまま食べる、もしくは調理に使うのが一般的です。しかし、食べる気分でなくなったり、間違えて解凍したりすることもあるため、開封前なら再び凍らせても良いのではないかと思う人もいるでしょう。そこでこの記事では、未開封冷凍食品の再冷凍について、行っても良いのか、特に危険な食材はあるのかを解説します。
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冷凍食品は未開封でも再冷凍してはいけない
冷凍食品は、開封・未開封に限らず、再冷凍してはいけません。メーカーも、解凍後は早めに食べることを推奨しており、再冷凍は避けるよう明記している場合が多いです。理由について、以下の3つより解説します。
- 食中毒の危険がある
- 味や風味が損なわれる
- 栄養素が失われる
食中毒の危険がある
食材は、解凍すると雑菌の繁殖が始まります。菌は再冷凍しても死滅することはなく、そのまま食材に残り続けるため、食中毒の危険があると言われています。特に、5℃以上の環境に置いたものは雑菌が盛んに繁殖するため、解凍後は早めに食べることはもちろん、加熱処理をするなど適切な方法で召し上がりましょう。
味や風味が損なわれる
食材は冷凍すると細胞組織が壊されて、味や風味が落ちやすいです。冷凍食品の場合は、工場で瞬間冷凍しているため、食材本来の味や風味を逃すことなく保存可能です。しかし家庭ではゆっくり凍るため、時間とともに風味が損なわれます。味が落ちた食材は調理で元に戻すことも難しいので、美味しく食べるためにも再冷凍は避けるのが望ましいです。
栄養素が失われる
食材を解凍すると、水分と一緒にうまみ成分や栄養素が抜け出ます。すぐに食べる分には問題ありませんが、再冷凍すると出てきた水分が乾燥したり、霜になって食材から離れたりするため、栄養素が失われます。解凍後の再冷凍は避けるとともに、できるだけ早めに食べきるようにしましょう。
食材は再冷凍しても日持ちしない
多くの食材は、冷凍すると成長や雑菌の繁殖が抑えられ、保存期間が長くなります。そのため、解凍後でも再冷凍すると日持ちすると考える人も多いです。しかし、一度解凍した時点で劣化が始まるため、再度凍らせても保存期間を伸ばせるわけではありません。そのまま劣化が進み、味や風味が落ちて腐ることもあるので、日持ちのために再冷凍するのはやめましょう。
未開封でも再冷凍すると特に危険な食品
未開封でも再冷凍すると特に危険な食品を、2つご紹介します。
- 精肉・魚介
- 乳製品
精肉・魚介
肉や魚など、タンパク質を多く含む食材は、解凍すると雑菌が繁殖しやすいと言われています。特に、調理前の生肉や生魚を冷凍した食品は危険なので、再冷凍は絶対に避け、解凍後も早めに食べましょう。調理済みのハンバーグや魚のフライなども、解凍してから時間を置きすぎると衛生上良くないため、パッケージの期限や注意書きを確認して、早めに食べ切るのが望ましいです。
乳製品
乳製品も、肉魚と同様にタンパク質を多く含むため、解凍すると雑菌が繁殖しやすいです。特に、アイスクリームのように加熱処理をしないで食べる食品は、菌が発生すると食中毒の危険が高まります。また、溶けたアイスを凍らせるとクリームのなめらかさが損なわれるので、美味しく食べるためにも乳製品の再冷凍は控えましょう。
冷凍食品は解凍したら早めに食べましょう
冷凍食品は、開封・未開封に限らず、再冷凍をしてはいけません。一度解凍した食品は雑菌が繁殖しやすくなり、時間とともに味や栄養が損なわれます。特に、肉や魚、乳製品は菌が盛んに繁殖するため、解凍後は食中毒の危険が高まります。日持ちが伸びるわけでもないので、安全に美味しく食べるためにも、再冷凍は控えましょう。