麺の上手なすすり方とは?麺がすすれない原因と練習方法を紹介

日本では、古くからそばやラーメンなど麺類を食べる時に、ズルズルッと勢いよくすすって食べる習慣があります。麺をすすって食べることで、風味を感じられやすい、麺のコシが失われないうちに食べられるといったメリットがあります。しかし、麺をすすって食べたくても上手くいかず、むせてしまう人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、上手なすすり方を紹介します。
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麺がすすれない原因
麺がすすれない原因には、以下の2つが考えられます。
- すする動作に慣れていない
- 鼻呼吸と口呼吸を使い分けられない
すする動作に慣れていない
すするという動作には、いくつかのコツがあります。小さい頃から親や周りの人が麺をすすって食べている家庭であれば、自然とコツが身に着くものです。しかし、その習慣がない環境で育った人は、やり方がわからず、上手くすすれないのです。
鼻呼吸と口呼吸を使い分けられない
すするという動作は、食べ物や飲み物と一緒に空気も吸い込むことです。普段から鼻と口の両方で呼吸している人は、すすっている時に鼻からも空気を吸い込んでいるため、すぐに苦しくなってしまいます。
麺をすする練習方法
麺を上手にすするための練習方法を、3つのステップに分けて解説します。
【ステップ.1】エアすすり
まずは呼吸法を練習します。
- 唇を「オ」を発音する形にする
- 「スッ」と音がするように素早く息を吸い、すぐに止める
- 鼻だけから息を吐く
- 1~3を5回連続で行えるように繰り返し練習する
【ステップ.2】水すすり
次はすすった後に水を口に止めて、空気のみを気管に送る練習をしましょう。
- コップに水を8分目程度注ぐ
- 口を「オ」を発言する形にしてコップの縁に唇をつける
- 水面が唇とわずかに離れるところまでコップを傾ける
- 唇から音がするように素早く水を吸い、息を止める
- 水は口内の前方に止めて、空気のみ肺に送る
- 水を飲み込み、鼻から息を吐く
- 3回連続で行えるように練習を繰り返す
【ステップ.3】麺すすり
最後は実際に麺を使って、スムーズにすする練習をします。
- 適度に冷ました麺を用意する
- 一度ですすれる長さに麺を切って調整する
- 麺をすすり、唇を閉じた状態で鼻で息をしながら風味を味わう
麺をすするポイント
麺をすする際のポイントは以下の2つです。
- すすりやすい量を見極める
- 器と口を近づける
すすりやすい量を見極める
一度にすすれる麺の量は、個人差があります。一度に大量にすすろうとすると、むせたり途中で嚙み切らざるを得なくなったりして、スマートに食べられません。普通麺であれば5~6本、太めの麺であれば3本程度を目安に、一口ですすれる麺の量を見極めましょう。
器と口を近づける
麺を上手にすするには、器と口元の距離も重要なポイントです。麺をすする際に、器を持ち上げて口元に近づけることで麺の先端がつけ汁に浸かっている状態になり、麺が暴れにくくなるため、すすりやすくなります。
麺をすすって食べる際の注意点
麺をすすって食べる際は、以下のポイントに注意が必要です。
- 無理にすすって食べようとしない
- 汁が飛び散らないようにする
- 時と場合に応じて食べ方を変える
無理にすすって食べようとしない
口呼吸と鼻呼吸の使い分けができていない人や、加齢などによって呼吸や嚥下機能が低くなっている人が無理に麺をすすると、誤嚥するおそれがあります。誤嚥は肺炎や窒息を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
汁が飛び散らないようにする
勢いよく麺をすすると、汁が飛び散って服を汚してしまったり、周りの迷惑になってしまったりすることがあります。麺を口元に運んだ後は、麺の先端まで箸で支えて汁の飛び散りを抑えましょう。レンゲがある場合、持ち上げた麺を一度レンゲに乗せることでも、スマートに食べられます。
時と場合に応じて食べ方を変える
麺をすする文化は日本独自のもので、外国ではあまり馴染みがありません。そのため、外国の方と食事する際に麺をすすって食べると、マナー違反と思われてしまうケースがあります。また、日本でも音を立てて食事をすることに抵抗を感じる人もいるので、麺料理を食べる際は、相手や周囲の人に不快な思いをさせないように、時と場合に応じて最適な食べ方を選ぶように意識しましょう。
すすり方をマスターして麺類を美味しく食べよう
麺を上手にすするコツは、口と鼻それぞれで呼吸をすることです。すぐに苦しくなったり、むせてしまったりする人は、まずは空気のみをすすることから始めて、徐々にステップアップを目指しましょう。