麺を茹でた後に冷水で締める理由は?コシのある麺の茹で方を紹介
料理をする時、一つ一つの工程にはしっかりとした意味があります。麺を茹でた後に水で締める行動も例外ではありません。冷水で締めるか締めないかによって、麺の歯ごたえは別物になります。本記事では、麺を美味しく食べるために重要な工程である水で締める作業について詳しく解説します。併せて麺の美味しい茹で方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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茹でた後に麺を水で締める理由
麺は茹でた後に水で締めると、コシが出て噛み応えが良くなります。このように水で締めたらどうなるかは知っていても、その理由まで正しく理解している方は少ないのではないでしょうか。ここでは、茹でた後に麺を冷水で洗い流す理由について3つの観点からご紹介します。
でんぷんを落とすため
茹でた後に麺を水で締める理由は、表面に付いているでんぷんを洗い流すためです。特にうどんやそうめん、蕎麦といった麺類を茹でると、お湯にでんぷんが溶け出し粘り気が出てきます。お湯に溶け出たでんぷんは麺の表面にも付着するため、水で洗わずにそのままにしていると、麺がべたべたになってお互いにくっついてしまいます。
茹でた後に粘り気のあるお湯を捨てて水で洗うことで、表面のでんぷんが流れてツルツルになります。特に冷たいうどんやそばは、でんぷんが表面に残っているとくっついて食べにくくなるので、より入念に洗いましょう。
加熱し過ぎを防ぐため
茹でた後に麺を水で締めるもう一つの理由は、加熱のし過ぎを防ぐためです。袋に記載されている時間通りに茹でたとしても、麺がお湯の中にずっと入っていたら火は通り続けます。また、お湯から上げたとしても麺自体が熱を持っているため、自然と加熱され続けます。その結果、ふにゃふにゃに柔らかくなったり煮崩れしたりするのです。
しかし水で締めれば、麺が持っている余分な熱を逃がすことができ、加熱を止められます。適切な硬さの麺にするためにも、加熱され過ぎないようにお湯から上げたらすぐに冷水で洗いましょう。
コシを出すため
うどんやそばなどの麺料理では、コシが重要な要素とされています。コシを出すには、茹でた後の麺を水で締める作業が欠かせません。茹であがった麺を水で洗うことで急速に冷えて表面が引き締まり、食感がしっかりとしたコシのある麺になります。
また表面に付いているでんぷんが洗い流されるため、ツルツルとした舌触りが楽しめます。温かいうどんやそばを食べる時も、一度冷水で締めてからさっとお湯に通して再び温めるようにしましょう。
麺の美味しい茹で方
麺を美味しく茹でるには、いくつかのポイントがあります。まず、大きな鍋にたっぷりの水を用意してください。鍋の中に十分な広さがあれば、沸騰して対流するお湯に乗って麺が自由に動くことができるため、均等に加熱されます。また、お湯の温度を適切に保つには、沸騰してから麺を入れることが重要です。茹で時間は、袋にかかれている時間を守ってください。
吹きこぼれそうな時は、差し水よりも火加減を調整して吹きこぼれを防ぐ方が良いでしょう。差し水は慣れていないと、入れる水の量を間違えてお湯の温度を急激に下げてしまう可能性があります。再度沸騰するまで時間がかかってしまうため、麺の硬さにも影響します。
コシのある麺にするには冷水で締めるのが重要
今回は、茹でた後に麺を水で締める理由と、美味しく茹でる方法についてご紹介しました。麺を水で締める理由は、でんぷんを洗い流して余分な熱を冷ますことで、ツルツルとしたコシのある食感を保つためです。また、美味しい麺にするには締める工程だけでなく茹でる工程も同じように重要です。丁寧な調理を心がけ、コシのある美味しい麺を楽しみましょう。