グルテンが体にもたらす悪影響は?摂取のメリット・デメリットを解説

健康や美容に敏感な人の間で「グルテン」や「グルテンフリー」という言葉が話題になることがあります。しかし、グルテンが身体に及ぼす影響についてはさまざまな意見があり、よく分からないという方も多いはずです。そこで本記事では、グルテンの働きや摂取するメリットとデメリットを紹介します。
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グルテンとは
グルテンは、小麦やライ麦、大麦などの穀物に含まれるタンパク質の一種であり、私たちが日常的に食べている多くの食品に含まれています。小麦粉には、グルテニンとグリアジンと呼ばれる2種類のタンパク質が含まれていますが、こねて混ぜ合わせることで結びつき、グルテンという成分に変化します。
グルテンには食べ物に弾力や粘り気を与える効果があるため、パスタやうどん、パンなどのもちもちとした食感を出すのに欠かせない成分です。
グルテンフリーとは
グルテンフリーとは、グルテンを含む小麦類を避ける食事法のことです。元々は、アメリカに多いセリアック病と呼ばれる免疫疾患を持つ方や、グルテンアレルギーを持っている方を対象とした治療法として生まれました。しかし近年では、健康志向の方やダイエットを目的として実践する人も増加しています。
グルテンが含まれる食品
グルテンは、以下のような食品に含まれています。ただし近年はグルテンフリーの方向けに、パスタやパンでも含まれていない商品が売られています。
- パスタ
- うどん
- パン
- ピザ
- クッキーやケーキ類
- ビール
グルテンのメリット
グルテンを摂取するメリットとして、以下のような点が挙げられます。
- 満腹感を得られる
- 食感が良い
- ビタミンB群や鉄分を摂取できる
それでは、一つずつ見ていきましょう。
満腹感を得られる
グルテンを含む食べ物は、他の食材と比較すると消化がゆっくりと進みます。少量でも長時間にわたり満腹感を感じられるため、間食を減らしたい方はグルテンを含む食べ物を選ぶのもおすすめです。
食感が良い
グルテンの最大の特徴として、食品に弾力性と粘り気をもたらすことが挙げられます。うどんやパスタのコシの強さや、パンのふんわりした食感やもちもちとした食感などは、グルテンの働きによるものです。独特の食感を楽しめるものが多いため、グルテンを含む食品は嗜好品としても高い人気を誇っています。
ビタミンB群や鉄分を摂取できるものも
小麦製品の中でも、特に全粒小麦製品には、ビタミンB群や鉄分、食物繊維などが豊富に含まれています。ビタミンB群は、体内でのエネルギー代謝をサポートしたり、心底の機能を正常に保つ役割を果たす栄養素であり、鉄分には貧血を予防する効果があります。
また食物繊維は、腸内環境の改善や血糖値コントロールに効果的です。どれも不足しがちな栄養素ですが、全粒粉を使ったパンやパスタなどを食べることで効率よく摂取できます。
グルテンのデメリット
グルテンを摂取するデメリットとして、以下のような点が挙げられます。
- アレルギー反応を示すことがある
- 消化不良を起こすことがある
- 栄養素が不足する可能性がある
それぞれ解説していきます。
アレルギー反応を示すことがある
グルテンを含む食品を食べると、一部の人はアレルギー反応を示す危険性があります。代表的な病気として、アメリカで多く見られるセリアック病が挙げられます。セリアック病は、グルテンに対して過敏な免疫反応を引き起こす病気です。
その他にも、グルテン過敏症と呼ばれる体質を持つ方は、グルテンを含む食べ物を摂取することで、頭痛や胃部不快感などを感じることがあります。気になる方は、病院を受診して検査を受けてみましょう。
消化不良を起こすことがある
グルテンを過剰摂取した場合は消化不良を引き起こしやすく、胃腸の不快感や膨満感、ガスが溜まるなどの症状が現れることもあります。グルテンは身体に悪いものではありませんが、食べ過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
栄養素が不足する可能性がある
グルテンを含む食べ物の代表として、パンやパスタ、うどんなどが挙げられます。これらの食べ物は主食となりますが、含まれない栄養素も多くあります。主食の炭水化物に加え、肉や魚、野菜などもしっかりと取り入れましょう。
グルテンはメリットもありますが、摂り過ぎには注意しましょう
本記事では、グルテンの働きや摂取するメリットとデメリットをそれぞれお伝えしました。グルテンには多くのメリットがありますが、過剰摂取には注意が必要です。トータルの栄養バランスを意識しながら、毎日の食生活に上手に取り入れていきましょう。